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    • 2009.09.02 Wednesday
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    • by スポンサードリンク

    他ジャンル/ボカロ

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      建物の光が町を照らす。
      ゆらめく街灯はぼんやりと人の影をうつし、淡い光を地に放っている。
      蠢く自動車も歩く人々も上からは点のように小さく見える。
      室内に灯るのは机上に置かれた蝋燭の光と天井を薄らと照らす光のみ。
      深紅の絨毯が暗闇に合わせるように黒ずみ、光に映し出される人を引き立てていた。

      肩まで伸びた栗毛色の髪に胸元を肌蹴させた服。
      服も装飾品すらも艶やかな赤色に統一されており女性の美しさをより一層深いものにしているよう。
      一方向かいに座っている女性は長い薄水色の髪を下の方で二つに束ね、おちついた淡色系の色で服や装飾品を統一していた。
      対照的ではあるがどちらも美しい。

      「メイコちゃんだったらきっといい人に出会えるわ」
      「そんなことありませんよ。マスター」

      メイコと呼ばれた女性は落ち着いた声で返した。
      そう? とマスターと呼ばれた女性は笑い返す。

      「私はそう思わないのだけれど。メイコちゃんはいい男の人と出会って幸せになるべきよ」
      「それだけが幸せじゃありませんし」
      「まぁ、そうだけど」

      メイコの口調は否定の意が強かったがそれ以上に“これ以上言うな”と威嚇しているようにも捕えられた。
      それに臆することなく言葉を続けるマスターは穏やかな外見に見合わず意外と相手の領域に攻め込んでいく性格のようだ。

      「私が与える愛情とはまた別のものよ」
      「……そこまで言うなら私を捨てればいいでしょう」
      「いいの?」

      メイコの眉根がよる。
      自分が口にした言葉はほんの冗談のつもりだったのにマスターは本当に受け止めて真剣な声色で聞いて来る。
      言葉を詰まらせているとマスターはくすっと笑った。

      「嘘よ。王子様がメイコちゃんに来てくれるまで捨てたりしない」
      「意地が悪いですね」
      「やぁだ。これでも優しいのよ。私」

      知ってます、とメイコは穏やかな笑みを浮かべ、グラスを手に取り口に運ぶ。

      「来ませんよ」
      「来るわよ。だぁって相思相愛の仲なんだもの。貴方は好きでしょう?」

      酒のせいか照れているかは分からないがメイコの頬はほのかに赤く染まっている。
      妖艶な笑みを浮かべるとメイコは「ええ」と答えた。


      「ほんとはどう思う?」
      「来なかったら、私が殴りに行きますよ」
      「メイコちゃんはそうでなきゃ」

      弾んだ声でマスターは言い、にっこりと三日月のように唇をゆがませた。


      (きっといつか来てくれる)
      (来なかったらメイコちゃんの変わりに殴りに行こうかしら)


      待ってる人はカイト。
      ピアプロに載せたやつです〜

      他ジャンル/ハ.リ.ポ.タ

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        遠いような遠くないような距離。
        近いような近くないような距離。
        中間点にお前はいる。
        僕の中心にお前がいる。


        答えは簡単。
        恋をしたから。


        飄々としていて気に食わない。
        真面目じゃないし、虐めてくるし。
        けれど好きになった。
        癖のついた髪も嘲るような言葉しか出てこない口も鋭く光るハシバミ色の瞳も全てが僕を震わせる。
        虐めを受けるのが好きというわけではない。
        虐められるのは嫌だし、その時のあいつは嫌い。
        普通に喋っていたりする時は好き。
        笑う姿は子供のようで話すことはくだらない。
        正直呆れてしまうがそんなところも魅力的。
        二人きりになった時に出す声と浮かべる笑みが怪しく、僕を惹きつけるのだ。
        これが一番の理由だろう。

        らしくない感情ばかりが僕を満たし、狂わせる。
        嫌だと思っていたあいるも今じゃ姿を見なければそわそわしてしまうようになった。
        男が好きだなんて変な感情も生まれた。
        こいつとなら一緒に歩んでもいいと思った。

        けれど、それはできないだろう。
        あいつはグリフィンドールで僕はスリザリン。
        いつか道を違えて、どちらもどこかに行ってしまうのだろう。
        僕はきっと追いもしない。
        あいつは追って来そうだが、僕は前へ前へと行ってしまいそうだ。

        「セブー?」
        「呑気だな。お前は」

        ひょっこりと後ろから声を出したあいつに言ってやった。
        そしたら屁理屈を言い始めたが知ったことか。

        「考えすぎはよくないよ」

        にっとあいつは笑う。

        「……うるさい」

        お前みたいに何も考えずに生きていけたらいいな。
        まぁ、僕が持っていないものをあいつが持っているから惹かれているんだろうから、
        呑気なところもきっと心のどこかで惹かれているのだろう。

        羨ましい、だなんて思っていない。
        ずるいとも思っていない。
        ただ、好きだから。
        それに惹かれるだけなんだ。

        恋した相手は羨望の的。

        終わる
        下の記事とネタ被ってるようなorz

        他ジャンル/バサラ

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          幸村×佐助
          死ネタ要素含みます


          確かに私は貴方に愛されたのでしょう。
          壊れものを扱うように丁寧に、丁寧に。
          それと沢山の愛情を注いでくれたのですからね。
          それでも貴方は最後まで言ってくれませんでした。
           
          愛している、と。
           
          その一言で事足りるというのに、貴方は遠回りをして。
          おかしな人。たった一言ですむ、と分かっていながらわざわざ苦労なさるのですもの。
          怖かったのですか? 今更ですね。
          私が貴方のことを一番知っているというのに、そんなことを聞くなんて。
           
          けれど、ね。私でも分からないことがありますのよ。
          貴方は、私を愛していたの? なんて、矛盾してますね。
          ああ、こんな月の良い日は人も獣もおかしくなるのですね。
          聞きたいのですか。そう。変なお方ね。
          死んだ人の話を聞きたいだなんて──。
           
          その人は絢爛な炎を身にまとい、その心さえも炎の如く燃えあがっているような逞しい方でした。
          戦にでれば先陣を切って進み、敵を恐れぬ姿が敵からも味方からも恐れられていたそうです。
          私が出会ったのは戦の中でした。
          今は没落した城の姫でして、人質として陣の中に囚われていたのです。
          助けてくださったのは、言うまでもないですね。
          その方が助けてくださったのですよ。
          とても魅力的でした。
          臓物さえ焼き切るような熱い炎と赤色に私は見事に惚れてしまったのです。
          そのあと、少し色々ありまして私の家は滅び、町に逃れました。
          そこでまたお会いしたのですよ。
          あの方に。あの方は私のことなんて覚えてないだろうと思ったのですが──、
          あら。その部分はよいのですか? ……そうですか。
          あの方の愛し方を教えろだなんて嫌な方。
          私とあの方の秘密にはさせてくれないのですね。
           
          あの方は優しくしてくださいました。
          けれど熱を持った身体も瞳もいつも何処かを見ているように遠かったのです。
          それでも私はあの方が好きでしたから、何も言いませんでした。
          あんなに誠実な方が浮気することなんてないでしょうし、他の女の影は見当たらなかったものですから。
          情事の中にも睦言の中にも「愛している」だなんて甘い言葉聞いたことありませんわ。
          きっと、何処かにいる人にあの方の情はうつっているのでしょうね。
          それがたまらなく悔しくもあり、一途な方だと思う面もありました。
          時は過ぎるものです。大きな戦、ええ。あの方が死んだ戦です。
          その前に私言いましたのよ。
           
          愛していると言って。
           
          とね。けれど、あの方は言いませんでした。
          哀愁を帯びた瞳で私を見て「すまん」とだけ言って出て行ってしまはれましたわ。
          帰って来ることはなかったのですけどね。
          少し、あの方の想い人に嫉妬してしまいますわね。
          死の間際になってもきっとあの方は想い人だけを想って死んで逝ったのでしょうから。
           
          普段の生活ですか?
          それは満たされておりましたわよ。
          いつも笑顔で、おもしろくって。
          城の中では味わえなかったものを味わえたような気がします。
          あの方は戦人。死なんて覚悟しておりましたのよ。
          ふふ。流石旦那の選んだ方、だなんてお恥ずかしいですわね。
          私は昔の女にも勝てぬほどに魅力がないのですよ。
          そんなことないだなんて。ありがとうございます。
          ──できればあの方が最後まで想った方を知りたかったですわね。
          もうお帰りになられますか。
          気をつけてくださいね。夜は危ないですから。
          ええ。ではまたお会いできる時があれば。
           
          **
           
          「旦那の馬鹿野郎……」
           
          天を見上げ佐助は呟いた。
          けれどその言葉に怒気はなく、悲しさと何処かに嘲弄の気も含まれていた。
          もうじき雨が降るのだろう。炎を消すような大雨が。
          矢の如く降り注ぐ雨が。
          あの人もそんな中で消されてしまったというのだろうか。
           
          最後まで、佐助を想って。
           
          愛している、と言われればそれだけで満足なのに。
          貴方はそんな遠回りな愛し方しかできなかったのか。
           
           
          (そこまで想われてたら俺はどうすればいいんだよ。畜生。どうして、俺に言いに来なかったんだよ。俺だって旦那を愛してるのに、どうしてあんな女なんかと結婚したんだよ。だから俺のことなんてどうでもいいって思って、諦めたのによ。あの馬鹿。残った俺の想いは誰にやればいいんだよ)
           
          終わる

          伝えるということ

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            貴方が好き、と告げられたらどんなに幸せなことか。


            蒼く萌える野原はいつでも少女を見守っていた。
            座る少女も立つ少女も泣く少女も笑う少女も。
            景色は少女のありとあらゆる表情を見ていた。
            その隣にいたのはいつも同じ少年だった。
            精悍さに満ちていて町にあるものや、外の国のもの、学校生活のこと。
            色々なことをころころと表情を変えながら話していた。
            聞いている少女もまるでその場に行ったかのように感動し喜んでいた。

            雨が降った。
            激しく強い雨が地を抉り川を氾濫させた。
            雨がおさまると空は嘘のように晴れ渡り、鳥たちが鳴きはじめ人々も活動を再開した。
            けれど、少女が再び野原に現れることはなかった。
            何日も、何日も。
            少年も。


            少女は家にいた。
            小さな、まま事で使うような可愛らしい家に。
            ベッドが置かれその隣にベッドと同じくらいの丈の小さな丸いテーブルが置かれており、また別に勉強用の大きな机が置かれただけの簡素な部屋。
            ベッドに身を預け開け広げられた窓から野原を見つめる。
            コンコン、と扉を叩く音が。
            少女はテーブルに置かれたベルを鳴らし入室の許可を与えた。
            入って来たのは少年だった。
            心配そうな顔をして、今にも泣きそうなほど情けない表情。
            手には黄色の花弁を持った花が。
            少年が花を差し出すと少女は嬉しそうに花を受け取る。
            にっこりといつものように明るく少女は笑った。

            「どうして、外にいたの」

            そう少年が問うと少女はテーブルに手を伸ばしメモ帳とペンを取り書き始める。
            暫く少女がペンを動かす音だけが室内にこだましていた。
            少女が書き終えメモを少年に渡す。
            メモには丁寧な字でこう書かれていた。

            “貴方に会いたかったの。来るかなって思って。馬鹿だね。来るはずないのに、ちょっと期待しちゃったみたい”

            「ああいう嵐の日は行かないからね。今度からは気を付けなよ」

            こくりと少女は頷いた。
            そしてまたペンを走らせる。

            “心配した?”

            悪戯っぽく少女は笑っている。

            「当たり前じゃないか。誰だって、心配するよ」
            “どうして?”
            「好きだからに決まってるじゃないか」

            その言葉を待っていたらしく少女は満面の笑みを浮かべた。
            それに少し見とれてしまった少年は自分の言動を振り返り顔を赤らめた。


            少女は産まれた時から声が出なかった。
            産声も上げずに母の胎内から出て来たのである。
            皆憐れんだ。両親は嘆いたが、せめて幸せに暮らせるようにと願い愛情を注ぎ少女を育てて来た。
            少女が五つの時。
            少年と出会った。
            声がでない少女を不思議がったが、少したてばそんなことどうでもいいようで話しをし始めた。
            それが楽しくて、楽しくて。
            少女の足は自然と野原へと向くようになり十年。
            相思相愛の仲になった二人はいつも笑っている。
            話しているのは少年だけだけれど、少女もその場に行っているような感覚に包まれて、幸せな気分になれた。

            少女は不安になると何故、と聞いてくる。
            その答えが“好き”に関係があることだと安心したように微笑むのだ。

            「不安なの?」
            “何が?”
            「僕が『好き』って言ったら安心しているように見えるから」
            “うん。そうだよ。私、喋れないでしょう。だからいてもつまらないでしょ。だから、不安なの。どっか行っちゃったらどうしようと思って”

            つづく…!
            勉強してきます


            いきなり始まって中途半端に終わる

            0
               

              「まぁ、オレには関係のないことだ」
              「ちょ、兄さん!」

              止めても無駄だった。
              怒りにふれた兄を止められるはずもなく、既に術の詠唱は終わっているようだ。
              カシャン、と眼鏡が落ちる音がした。
              一陣の風が二人の間を駆け抜ける。
              床が鳴動しひびわれた合間から光がもれ、床が抜けるような不吉な音がした。

              「げっ」

              悲鳴を上げたのは兄以外の三人。
              術の発動者である兄には危害はない、ということを分かってやっているのだ。
              余計性質が悪い。
              刃向った次兄と四男はどうしようかとも考えていたが今はどう自分の命を護るかで精いっぱいだった。
              三男は自分が悪くなくとも命の危機に瀕している。
              聡明な兄だから自分は助けて貰えるだろうと思っていたが、今の状況を見るとどうやらそんなことは考えていなかったようだ。

              「来るぞ……!」

              次兄が天井を見上げ生唾を飲んだ。
              天井を突き破って現れたのは空のように鮮やかな色の鱗をもった竜。
              瞳はしかと次兄と四男を捕えており、その怒りの度合が分かる。
              ここで息をついたのは三男。竜の様子を見る限り自分は標的ではないと安心したのだ。

              「お前、どうにかしろっ」
              「僕が出したらまた母さんに怒られるじゃないか」
              「そんな場合じゃねぇだろっ」
              「兄さんが出したらいいじゃない。数多いし」
              「斬られるだろ……」
              「それ言ったら皆同じだよ」

              次兄は焦った様子でいるが四男は余裕綽綽のようだった。
              そんなやり取りを聞いていた兄は眉根をひくりと動かせしびれを切らしたように口を開いた。

              「まだ手加減してやっていることは、分かっているな?」
              「まぁ。兄さんが本気だしてたら僕らバラバラだもんね」

              四男が答えた。

              「まだ足場がある内に答えろ。オレに二度と刃向うな」
              「いいじゃないのさ。べーつに、一兄のこと由良兄が好きなわけじゃないし?」

              ぴしり、と兄の何かが切れる音と床が砕ける音がした。
              足場がなくなった三男は兄によって助けられたが次兄と四男は落下している。
              三男があたふたしていると兄は「大丈夫だ」と対して心配もしていないような声色で言った。
              四男が口笛を吹いた。
              その瞬間生き物が空を駆け、落下する四男と次兄を拾いあげ、兄と同じ高さまで運んだ。

              「あ、あれ……?」

              ポカンとしているのは三男だけである。
              兄は呆れたように息を吐き四男はふふ、と愛らしくも悪戯っぽい笑みを浮かべている。

              「夏珪、お前の竜ってシャカラじゃなかったのか……?」
              「僕だけね、二匹憑いてるんだよ。知らなかった?」
              「大丈夫と言った」

              トカゲのような胴体、二人を抱える二本の腕、チロチロと延びる蛇のような舌に蛇の尻尾。
              そして背から生える両翼。
              翼竜だ。

              終わります\(^O^)/
              いきなりすいません。
              びみょーな人物紹介
              一彦(長兄)、次兄、由良技(三男)、四男
              竜が使えるっていう家族。
              最強の父と最恐の母に育てられた子たち。
              なんだろう。

              他ジャンル/バサラ

              0
                 
                佐助が女体化してます。


                細い体躯、真白な肌。
                絹のような手触りの髪に長い睫毛に縁取られた丸く大きい瞳。
                身のこなしは猫のようにしなやかで美しい。

                「はいはい。妄想お疲れさん」
                「妄想じゃねーよ」

                遠路はるばるやって来たというのに幸村はいない、愛らしい人物がいると思えば
                ただの毒舌女。
                一応客人なのだしもう少し遠慮して貰ってもいいのだが。
                オレに構わず黙々と本を読み続ける佐助。
                視線と意識は完全にそちらに向けられており、先ほど吐いた暴言もテキトウだった。

                “妄想”と言われた思いは現実なのだが。
                実際きれいだし可愛い。
                そこらの町娘と比べても可愛い。
                忍びなどということをしているからかそんなことはどうでもいいらしく、自分の外見については何も思っていないようで。
                だからか自分は可愛くない、とか思ってるらしく。
                勿体ない。

                「俺はあんたの戯言に付き合ってる暇はねーんだよ」
                「本読んでるだけじゃねーかよ」
                「なんだその屁理屈。子供か」

                お前に言われるとおかんに叱られてるみたいだよ。
                と言ったら女性は怒るだろうか。

                「お前はキレイだし可愛い。自信持っていいんだよ」
                「自信を持ってどうするんだよ」

                視線を本からオレにうつす。
                鳶色の瞳が輝いて静かな怒りにも似たような色をうつしている。

                「こんな世界じゃそんなん関係ないでしょ。すぐに死んでしまうかもしれねーのに、身なりなんざ気にしていられるかよ」

                その声は確かに怒りを孕んでいた。
                今の年齢の時分町娘は何を気にしているのだろうか。
                結婚か恋愛か自分の身なりか。色事に関することか。
                こんなことを言った自分が野暮だったか。
                こいつは“そんなこと”忘れようとしていたというのに。

                「馬鹿だね。あんた。そんなんで女できんのかよ」
                「うるせーよ。お前こそできんのかよ」
                「俺には旦那がいるから大丈夫だよ」
                「じゃあ、オレにはお前がいるから大丈夫だ」
                「なんだよそれ」

                む、と顔を顰めたが顔は赤い。
                にやりと笑ってやれば馬鹿、と怒鳴られた。

                終わる
                伊達さんのキャラが分からないのに書いてしまいました\(^O^)/
                口調も違うだろうなぁ…!
                すいません;
                女体佐助×女体伊達でもおいしいと思います。

                他ジャンル/バサラ

                0
                   

                  佐幸か幸佐かよくわからない
                  ***
                   
                  降り注ぐ雨が頬をうつ。
                  恵みの雨が地を潤し、そこから草木が芽生え生き物が食糧としその生き物をひとは食糧とするのだろう。
                  生き物の頂点はひとなのだろう。ひとが植物を焼き払うことも動物を殺すことも人を殺すこともひとの勝手なのだから。
                  言語を持ち意志疎通ができ、知能は猿よりも遥に高い。
                  その知能が無駄な争いを起し、また人は倒れゆく。
                  つまらない小さな環である。
                   
                  ひとが人を殺してもまたひとは人を産むのみ。
                  誰かが終わりなき争いごとに終止符を打たなければ止まることもない。
                  かといって進むわけでもない。
                  この世界は止まっている。
                  変わることと言えば、その時にいるひとだろうか。
                  やっていることは皆同じなのだ。
                   
                  「ねー旦那。オレね、思うんですよ。こんな馬鹿らしいこと何時までもやってらんないって」
                  「それじゃあ、忍びを止めるといい」
                  「ばっか。じゃあ誰が旦那を護るんです」
                  「自分の身は自分で守る」
                  「駄目です。旦那はオレに護らせてください」
                  「それじゃあ忍びを続けるといい」
                   
                  開け広げられた扉から青嵐が駆け抜ける。
                  ふわりと柔らかな髪が揺れた。
                  自分に仕えているものが辞めるか辞めないかの瀬戸際だというのに幸村は筆を走らせる手を止めない。
                  あまり気にしていないようだ。
                  それを不快に思ったのか佐助は唇をとがらせて幸村の背に覆いかぶさるように抱きついた。
                   
                  「だーって。そうでしょうに。いくら戦をして勝って、頭になっても何も変わりやしませんよ。
                  また新しいものが頭を潰して頭になって、の繰り返し。それで思う奴がいるよ。“こんな輪切ってしまえ”ってね」
                  「お前は──」
                   
                  ことりと筆を置く音がやけに大きく感じた。
                  幸村は後ろを見、琥珀色の瞳をじっと見つめる。
                  ゆらりと静かに燃える瞳の中の炎。
                  佐助の内にある何かを燃やしてしまいそうな程にその瞳は強い炎を灯している。
                   
                  「逃げたいのか?」
                   
                  (言ってくれるね。旦那。逃げたいわけじゃない。つまらないだけだ。勝って何になる。
                  主君が勝って嬉しいなんて戯言を言っていられるのも今のうちだと言いたいんだよ。
                  でも、この人にそれを言ったら怒りそうだ。主君命で自分もその為の道具と思ってるよ。
                  この人もこんな時代も、全部、馬鹿らしい)
                   
                  「違いますよ。逃げても旦那は追いかけてくるでしょ。第一に旦那を置いて逃げたりはしません」
                  「……そうか」
                   
                  納得したような声色ではなかった。
                  幸村が訊きたかったことはそうではない。
                  主君を置いて逃げる、というわけではなくただ戦から逃げたいのか、と。
                   
                  逃がしてやりたいなどと血迷ったことを思ったからだろうか。
                   
                  「旦那?」
                   
                  きょとんといきなり黙った幸村を佐助が覗き込む。
                  忍びは時にひどく凄艶に見える。
                  身軽な体は男でも細く、顔もそれなりに整っている。
                  女のような顔をしたものならきっと見間違うほどだろう。
                  しかし、それでも相手を恐ろしいと感じさせれるのはえもいわれぬ妖しさがあるからである。
                  影のように後ろに忍び寄り命を狙う。
                  手加減など一切加えはしない。
                  命が狙われた時、人は恐ろしいと感じるのだから見えぬ敵は恐ろしいのであろう。
                  その視線が瞳が意志が向く先は唯一の主君。
                  主君、という枠ほど良いものはないだろう。
                   
                  「私も馬鹿だな」
                  「そうですね」
                   
                  さらりと佐助は答えた。
                   
                  「輪なら私が切ってやる」
                  「……勝手にしてください」
                   
                  言い出したのはお前だろう。と幸村は笑った。
                   
                  終わる
                  途中から意味が分からなくなりました^^;

                  他ジャンル/ハリ/ポタ

                  0
                     

                    シリスネ


                    (ほっそいの)
                     
                    彼の第一印象はそれだった。
                    女のように白い肌、華奢な体躯。
                    野を駆けまわるでも外で友人と術の稽古をするでもなく一人黙々と室内で読書に没頭する暗い奴。
                    薬草学の成績も呪文や呪い関係の術においてはトップクラス。
                    スリザリンの嫌な奴。
                    自分がスリザリンに入らなくてよかった、と胸を撫で下ろすくらいに嫌いだった。
                     
                    暗くてあまり喋らない奴は虐めの対象になりやすい。
                    三年の頃からジェームズを中心にスネイプを虐め始めた。
                    反応がおもしろい、というわけではない。
                    やられてもやられても反抗心の宿るその瞳が加虐心を煽るのだ。
                     
                    そして、いつの間にかジェームズはスネイプに恋をしていたようだ。
                    周りの三人はすぐに分かったがスネイプには伝わらず嫌われるばかり。
                    その光景を見ていると少々痛ましくも感じるが同時に安心感も覚えていた。
                     
                    そう、彼もまた恋をしてしまったのだ。
                     
                    そういうことに関して無頓着というわけではなかったが男を好きになるということを受け入れたくなかったのだ。
                    だからか、彼に対しては厳しい態度をとってしまう。
                    そうしたいわけじゃない、と何度己の内で思ったことか。
                    しかし思いは言葉にしなければ伝わるはずもない。
                    ジェームズと同じく嫌われていくだけだった。
                     
                    「貴様らは何故、我が輩を虐める……。つまらんだろうに」
                    「……」
                     
                    お前が悪い。とシリウスは言ってしまいたかった。
                    後になって気づいたのだが、スネイプはかっこいいというよりも可愛いだ。
                    雪のように白い肌、肌に映える生血のように赤い唇。
                    男にしては長い睫毛に縁取られた丸い瞳。
                    華奢な体躯で腕も細い。
                    声変わりがまだなのかは分からないが男にしては高い声。
                    そして、敵を見るような強い意志を宿した瞳。
                    凄艶な者だ。
                    暗い雰囲気のせいで誰も気付かないだけでずっと見れいればおのずと分かってしまう。
                    だから見たいと思ってしまうのだ。
                    その顔が屈辱に歪む様を。
                     
                    「お前が反抗するからだろ」
                    「……反抗しなければ、」
                     
                    スネイプはシリウスの手をとり上目遣いで見やる。
                     
                    「お前らは我が輩を虐めないのか……?」
                     
                    すがるような声色に少し潤んだ瞳。
                    じぃとこちらを見ている瞳には恐怖の色が微かに宿っていた。
                    この手を振り払われたら、とでもスネイプは思っているのだろうか。
                     
                    「っ……それ、は。わかんねぇけど」
                    「そうだな。お前らはそんなの構いやしないか。憂さ晴らしする相手がいればいいか」
                     
                    半分投げやりな口調だった。
                    瞳は空を見るようにぽっかりと穴でも開いてしまったかのように寂しげだった。
                    手を離し、スネイプは立ち上がる。
                     
                    「つまらんことを聞いたな」
                    「どうにもなんねぇよ」
                    「──馬鹿者」
                     
                    まっすぐに言われた言葉はそれだった。
                    何かを期待するような声。
                    少し驚いたのはシリウスのみで、スネイプは力なく笑っている。
                    その理由を問いただそうと、スネイプの手をとろうとしたがその前にスネイプは足早に去って行ってしまった。
                     
                    「オレに、どうしろってんだよ……」
                     
                    助けて欲しいのか? このオレに。
                    ジェームズと一緒になって虐めている奴に、希望でも見出したのか?
                    あのすがるような声はなんだ。期待がこもっていた瞳はなんだ。
                    何と返せばお前は笑ってくれたんだ。
                    どうにも、ならないじゃないか。
                    どうしろ、と。
                     
                    シリウスの心中は後悔ばかりだった。
                     
                    後にジェームズとスネイプが仲良さそうに手を取り合い微笑んでいるのを見ても湧きあがるのはほんの少しの
                    憎悪と後悔だけだった。
                     
                    (あの時、お前を見てやればオレもお前も助かったというのか……?)

                    end
                    ヘタレシリウス\(^O^)/

                    鉢屋の日

                    0
                       
                      「三郎!」

                      障子がいきなり開き、雷蔵が目に涙をためてやって来た。
                      理由は大体分かる。私が数週間何も告げずに学園から姿を消したからである。
                      先生方は理由を知っていたが、他の人たちは知らない。
                      後輩からも心配された、先輩からは怒られた。
                      同輩は怒ったり、心配してたりで。
                      雷蔵は、きっと心配もしてくれたんだろうし怒ってもいるだろう。

                      「どうして、教えてくれなかったのさ……」
                      「すまん」

                      私の胸に顔を埋め少々上目遣いな感じで私を睨む雷蔵。

                      「ちょっと大変な任務で」
                      「ちょっとじゃないんでしょ」
                      「…………はい」
                      「最後の言葉、とか言いそうになったから、教えてくれなかったの?」
                      「…ああ」

                      その通りだ。
                      任務はほんとうに危険なものだった。
                      それこそ、命を落としてしまうかもしれないほどに。
                      六年生には回せない、とか意味が不明なことを言いやがって。
                      まぁ、実力で言えば六年生よりも私のほうが上なのだが。
                      それを知って学園側は私に任務を渡した。
                      命を落とす確率が少ないものに、と。

                      「君は時々自信がなくなるんだね」
                      「そうみたいだ」
                      「いつも不破雷蔵あるところ、鉢屋三郎在りって言ってるのは君だろ」
                      「ああ」
                      「だったら、帰ってくるんだろ」
                      「──ああ」

                      ふ、と笑みを浮かべたら雷蔵も安心したのかにっこりと笑ってくれた。
                      危険だからこそ君に伝えたくなかった。
                      君は心配するだろうから。
                      それにほんとうに最後になったら嫌だったから。
                      でも、君がいる限り私は君の元に帰ってくるよ。

                      終わる
                      gdgdですいません! そして意味が分からない^^

                      知るつもりもないよ

                      0
                         

                        現パロ

                        「何に私たちは祈ってるんだろうな」
                        「そりゃー、神様?」
                        「ばーか」

                        太陽はさんさんと輝いていてその元で子供達がはしゃぎ、駆け回っていた。
                        外は動くことが嫌になるくらい暑く、避難するように二人は図書館に来ていた。
                        冷房が効いていて気持ちがいい。
                        夏休みの課題を片付ける為に来て約一時間。
                        早くも三郎は飽きてしまったらしく、ぽつりとそんなことを呟いた。

                        「神様なんているわけねーだろ」
                        「いや、いるだろ」
                        「私はいないと思ってる」
                        「じゃ、俺はいると思う」

                        にかっと明るい笑みを浮かべてみせる竹谷。
                        少しむすっとした様子の三郎をなだめるように、「人其々さ」と言った。
                        しかしその言葉にもカチンと来たのか眉間に皺を寄せて口を開く。

                        「不確かすぎるだろう。見たこともないのに、信じることができるなんてオカシイ」
                        「ま、そうだけど。何かにすがりつかなきゃ落ち着けないんだよ」
                        「弱いな」
                        「弱いよ」

                        触れたら崩れてしまうほどにね。

                        終わる

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